なぜ、革は変わっていくのか
革製のバッグや小物を長く使っていると、色が濃くなったり、艶が出てきたりすることがあります。これは「経年変化」と呼ばれる現象です。
ただし、すべての革が同じように変化するわけではありません。その鍵を握っているのが、革を「なめす」方法の違いです。
同じ「革」でも、性質はまったく違う
革の「なめし方」には、大きく2つの系統がある
クロム塩を使って短時間でなめす方法です。19世紀後半に確立され、現在の革製品の多くに採用されています。柔らかく型崩れしにくいのが特徴で、色や質感が比較的安定しているため、経年による変化は穏やかです。
樹皮や木の実から抽出した「タンニン」という成分を使い、数週間から数ヶ月かけてじっくりなめす、古くからある製法です。仕上がりは淡いベージュ〜生成り色で、使うほど色味や質感が変化していくのが特徴です。日本では「ヌメ革」とも呼ばれます。

使い始め
生成り色からのスタート
なめしたばかりのタンニン鞣し革は、淡いベージュ〜生成り色をしています。表面に見える自然な血筋やシワも、天然素材ならではの表情です。

数週間〜数ヶ月
少しずつ、飴色へ
紫外線や空気に触れることで革の成分が酸化し、色味が徐々に濃くなっていきます。手が触れる部分は皮脂の影響も加わり、変化が早く進む傾向があります。

半年〜1年以降
艶と深みが増していく
摩擦によって表面が磨かれ、光沢が生まれます。同じ革でも使い方によって表情が変わるため、持ち主ごとに異なる色合いに近づいていきます。

知識のその先に
この視点で見ると、ハンドルの表情が違って見える
viaggiのバッグには、持ち手やヘリの部分に植物性タンニンでなめした革が使われているものがあります。「Viaggi TOWN スフェリカル」はハンドルとヘリに、「Viaggi TRAVEL ボストン(大)」はハンドル部分に、それぞれこの革が用いられています。
カラフルなナイロン生地とは対照的に、この部分だけがゆっくりと表情を変えていきます。
知っておきたいこと
よくある質問
いいえ。植物性タンニンでなめした革は天然素材のため、もともと一枚ごとに色味や質感に個体差があります。均一さよりも、この個体差自体が特徴といえます。
基本的には、乾いた布で乾拭きする程度で十分とされています。水に濡れた場合はそのまま乾かさず、柔らかい布で水分を拭き取るのが一般的な手入れ方法です。直射日光に長時間当て続けると、変色が急激に進むことがあります。
使用頻度や環境によって差がありますが、数週間から数ヶ月で色味の変化を感じ始めるといわれています。持ち歩く頻度が高いほど、手や紫外線に触れる機会が増えるため、変化も早く進む傾向があります。








